[スタッフブログ] サモトラケのニケ

会社員として朝早く起きなければならないことはよくわかっているのですが、つい夜11時台の番組を見てしまいます。なかなか眠れないのでぼんやり見ているだけなのですが、「中居正広のミになる図書館」という番組で始まったあるコーナーが衝撃的で、目が釘付けになってしまいました。

 

いつもは芸能人で美しい文字を書けるか競うというのがメインの番組なのですが、最近始まった新コーナーは絵に自信のある芸能人とプロの漫画家がデッサンを競うというもので、昔デッサンをやっていた人間としては目を離さずにはいられない内容でした。

 

驚いたのは、どの人もデッサンの基礎ができていないということ。と書くと、(偉そうに、じゃあお前はできているのか)と思われそうですが、私が通っていた研究所で習っていたことを実践している人はその中にはほとんどいません。

 

美術系の学校を出ている人も多いはずなのに、なぜかみんなうまくない・・・例を挙げれば、描くもの(この場合は石膏像)が白一色の場合は絶対にバックを黒に塗りつぶしてはいけない、画面全体に大きく描き、頭は切れても下の台は絶対に入れる(下が隠れると不安定に見える)などなど。

 

今さらながら、私が教わった事はどれも正しかったのだな、あの苦しみは無駄じゃなかったんだなとあらためて確信しました。私は素晴らしい研究所に通っていたんだなあと・・・デッサンの経験のない方々にはあの人たちの描いているデッサンはすごい、素晴らしいものに見えるかもしれません。

 

どの人も、絵を描く事が好きで描いているのなら自由に描いてよいのだと思います。ただ私はどうしても受験に受かるためのデッサンというゆがんだ目で見てしまうので、全部いまいちに見えてしまうのでしょう。あのコーナーを見て、もう一度デッサンがしてみたくなりました。あの頃は苦しいだけだったけど、今ならもっと楽しんで描けるはずだと思うのです。

 

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デザイン室

窪 真理子